ムッラーの車に乗っていたら、事故をおこした

テロでは死なないが、交通事故では死ぬかも

よく「イランに行く」というと、「え、戦争ばかりでテロとか危険じゃないの?」といったことを言われることがありますが、ある意味で間違っていて、ある意味で正解だと思います。

特にテロや治安の心配は要りませんが、交通事故に遭遇する可能性は日本の何倍にもなるでしょう。なぜなら、交通ルールは世界最悪であり、交通規則は守られず、車線は無視といったような状況だからです。この間は、衝撃的な物を見てしまいました。

僕が住んでいる近くの場所でバイクが街路樹に突っ込み、人が吹っ飛ばされてしまう事故がありました。人垣ができていて、かなり大事になっていました。かなり重症だったに違いありません。

あれだけ、無謀運転が普通なベトナムでさえ、バイクはヘルメットをかぶるのが当たり前になってきたのに、イランはまだまだバイクはノーヘルがスタンダード。

おかげに、信号が赤だと車は突っ込んで来ませんが、バイクに信号は関係なく、赤信号でも突っ込んでくるし、また、名物歩道を爆走するバイクもたくさんあります。

今回はそんな交通事情の最悪のイランで、車で送ってもらう矢先の出来事でした。

聖職者といえど、普通の生活をしている

車の話の前に、僕が知り合いのムッラーと話したことが少し驚きでした。

自分は聖職者に関して無知だったので、自分はイスラムの聖職者は、カトリックの神父のように、例えば妻帯できないということがあったり周りの信者とは違った生活をしているのだと思っていました。
しかしながら、僕があったムッラーは、普通に車を所有し、彼の兄弟は普通の商店を経営したりといった仕事をしているそうです。この仕事は世襲といったようなものではなく、自分で道を選べるみたいです。

また、イスラム教のイメージとして、子沢山といったイメージがあるそうですが、彼曰く最近は、子供は一人か二人が大抵になってきており、日本と同じだそうです。彼自身も子供は7歳の娘だけだと言っていました。家族の話をする時の彼は穏やかなお父さんという感じです。普段は怖そうな感じですが。

え、車ぶつけてんじゃん

そんな彼に、いろいろとお世話になりさらには用事の先まで送ってくれるということなので、彼の車に乗り込んだ矢先の出来事でした。

大学内の道路に縦列終車してある車を出すときに、「おお、窓の上下のボタンはここか」なんて話していたらいきなり

ドンッ

という音がしたんです。

なんだなんだと見てみると、右側のリアランプを他の車にぶつけて、相手側の車のブレーキランプが大破、こちら側の車にあまり損傷はなかったみたいですが、かなり「パキン」という感じになっていました。

日本だったら当て逃げでもありそうなレベルですが、さすがに、僕の前だということ、自分の立場もあるのか逃げるようなことはしていませんでした。
「アッラーは悪いことも良いことも全部ご存知じゃ」ということで、ぶつけた相手の車に自分の電話番号を書いたメモを挟んで、連絡があれば弁償すると言っていました。

自分の用事で、送ってもらう最中に起きたことなので、申し訳なさを感じます。
ただ、事故に関してはバックミラーもついているので、「なんで?」という感じです。

たしかに左ハンドルの車だと、右手後方が見づらいのはわかりますが、さすがに僕でもぶつからない…

背後には気をつけろ!
ちょっと衝撃的な事件でした。

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