ガタガタイラン経済

年末年始を騒がせたイランのデモも収束し、一応?平穏な毎日のイランからです。
ただ、主要なデモ集合場所になった場所は監視が増やされ、溜まっていると解散を促されます。

今回は前のデモの主原因とされる経済問題について、生活者の視点から見て見たいと思います。なお、経済に関しては、大学の経済の授業を初回の授業だけで「ああ、これダメだ」と思ったくらいには素人ではあるので何かとご容赦ください。

価格上昇と為替

価格の下落や高騰が何かと話題な仮想通貨に引けを取らないくらい、イランの法定通貨リアルも変化していると感じます。為替に関して、リアルの価値がこの数カ月で一割ほど下落しています。3,4ヶ月前、1ドルあたり36,000リアルほどでしたが、現在では1ドル42,000リアルほどになっています。旅行や駐在の外国人などドル建てで生活する人にとっては特ですが、輸入品が主になっている産業は悲劇です。

もっとも近年イランのインフレ率は10%あたりで推移していますから、お金を貯めようにも一年で1割価値が下落するならば、今日使ってしまう方が得なわけです。ガイドブックの為替の数字も数年でかなり変わってしまい、全く参考になりません。僕の使っているペルシア語の教科書も値段の話が出てくるのですが、教科書が古いので現在から考えると恐ろしいほど安いことがあり(現在の1/10の値段)、先生が「この値段はイスラム以前です」なんて冗談を言うほどです。

為替相場の変動も受けてか、物価の上昇や変化も激しく、大きなショッピングモールでも値札が貼っていないことがあります。特にこないだのデモでも話題になった卵の値段は変化が激しいらしく、何度もシールを貼り直した後がありました。売り場の前で、同じ状況の人とこれはいくらなんだろうと相談していたくらいです。

また、為替のせいで外国から言語を教えに来ていた先生が帰ってしまうこともありました。その人は中国語を教えに来ていたそうですが、最初の段階ではドル建てで給料が支払われることになっていたらしいですが、為替の変動を受けて、大学側が「リアルで払いたい」と言って来たらしく紛争になっていました。

高い失業率と人材の飽和

失業率

イランの失業率は一応10%程度を推移しているという統計になっています。ただ、人口の内訳を考えるとまた違った話になってきます。イランの人口組成の特徴は、割合が多い世代が働き盛りの20-35歳であり、15%(日本は8%)を占めると言う点です。こうした若年層に供給するだけの職が不足しており、若年層に限った失業率は20%とも言われます。

平日にも関わらず観光地の広場で、働き盛り世代の若い人たちが暇を潰しているのも、これで説明がつきます。

彼らは大卒で、学位もあるのに、職に就けないといいます。結婚するまで親元にいるのが普通なので、結婚していない男の人は家族の厄介にずっとなっているわけです。別に怠け者なわけではなく、職がないだけなのですが..

人材飽和?

そんな、職がない人たちは教育がないのかといったらそんなことはありません。学士はおろか、修士、博士をとっても職業がない人がゴマンといます。

日本でも最近顕著な「就職に有利だから理系」といった傾向はかなりこちらでは強く、大抵男子大学生にあって専攻を聞くと、「工学」という言葉が返ってきます。

一方、女子学生に専攻を聞くと、「歴史」「心理学」「哲学」など人文系の答えも帰ってきます。女性の場合は失業率がもっと深刻なので、おそらく職業と学問は直結して考えていないのかもしれません。働く女性を見かけることはありますが、働いていない女性は大抵家にいるので、街でふらついているような女性は男性と違って見かけません。ただ、職を得られていない女性は多いと思われます。

日本と違って天然資源も豊富であり、また労働者人口も多く、教育された国民も多いというポテンシャルがかなりある国なのにそれをうまく活用できていないのが、残念です。

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