ゼロからの出発

アラビア語もやったし、ある程度いけると思った

見込みが甘い、といわれるのは承知の上である。ペルシア語で生活しなきゃいけないのにアラビア語で間に合うと言うのは、日本で生活するのに、中国語を勉強してきたみたいなことである。

当地に来てゼロから始める人は多少いるらしいけれど、先生に「一ヶ月くらいで帰るのかと思ってた」なんて言われてしまった。

むむ、悔しいやってやるぞと思ってその場で、神に誓って(in the name of 諦めないことを約束しようかと思ってしまうどこまで行った。

そんな決意もよそに、買い物に行ったら言語ができないのを理由にぼったくられるような始末…

グローバル化とは言え、どこかの社会に飛び込んで生活するのはとても大変です。

僕の場合は自立なんか全然できてなくて人に頼りっぱなし…

 

どこまでやれるか………!

制裁の重さ

渡航前日になってもバタバタしている状態です。 イランに個人で旅行されたことがある方はわかると思いますが、イラン国内のホテルを予約する場合、他の国でやるようなやり方はできません。インターネットで事前に予約金を払い込んで予約などもってのほか、クレジットカードが使えないために予約ができるようなホテルはイラン国外に本拠地を持つような高級ホテルばかりです。 そんなホテルに滞在はできないので、僕も含めた一般人が使用するのは、電話で予約か、メールでの連絡。しかし、そんな予約でも一苦労が…

英語が通じないし、これ以上無理だと思われたら、電話を切られてしまう。

藁にもすがる思いで、電話している身には痛い心理攻撃です。こちらは積極的に英語で伝えようとしているのに、長引いて疎通ができなくなると電話を切られてしまいます….

ネット回線も超遅いし、検閲も、、、

中国のインターネットの検閲は有名な話だが、イランでもインターネットの検閲がされている。Facebook, Twitter, 一部Googleサービスが利用できないことになっている。 ネット回線も激遅ということで、検閲に拍車をかけている感じ、、、 最高指導者である、ハメネイ師もTwitterを通じて広報活動を行なっているが、イラン国民は検閲により、それを見ることができないという状態になっている。 なぜだ…..

Eve of Destruction 〜明日なき世界〜

戦前戦後、冷戦時代を生きてきた世代の人には馴染みがあるのかもしれないが、齢20を過ぎたあたりの自分にはこれほどまでに、自分の国の安全が他の国によって脅かされた経験はない。

ただ、国内での混乱といったら、自分にとって3/11での混乱と原発事故の災厄は記憶に新しい。

度重なる北朝鮮のミサイル発射や核実験、それに対する挑発的な米国の声明の欧州が報道されるなか、ふと自分のiTunesプレイリストを再生していて、流れてきた曲が、Barry McGuireのEve of Destructionであった。

 


Eve of Destruction、直訳すると「破壊の前日」だがこれを「明日なき世界」と訳したのは名訳だと思う。

ベトナム戦争期の国際連合人間環境会議、いわゆるストックホルム会議の標語である”Only One Earth” 「ただひとつの地球」が「かけがえのない地球」と訳されたのと同じように。

ある一国の人物がボタンを一つ押してしまえば滅亡してしまうような世界に生きているんだと思うと、本当に実は人間は許された以上の力を持ってしまったのではないかと思ってしまう。

1965年に録音されたこの曲、2017年今日でも同じようなメッセージが伝わる必要があるということ、悲しいことである。

「北朝鮮と同じですから」イラン留学への罠

悪の枢軸

2002年に当時のブッシュ大統領が、一般教書演説において、北朝鮮・イラン・イラクを「悪の枢軸」と発言したのは有名な出来事である。

しかし、2017年、あれから15年も経つ中で日本でこの「北朝鮮と同じですから」という言葉を聞くとは思わなかった。

お金が送れない問題

2017年現在アメリカによる対イラン制裁によって、ドル建てによる取引が一切できない。

これが何を意味するかというと、多くのガイドブックに書いてある通り、「イラン国内でクレジットカードが一切できない」のと、「イランの銀行宛の送金が全くできない」ということである。

当たり前だが、留学や長期滞在など、大きなお金が必要な時に全ての資金を手持ちで入学する方法は防犯上推奨されてない。トラベラーズチェックを使ったりして、大きなお金を手持ちで運ばないようにするのが鉄則だ。

ガイドブックで書いてあっても実際にどうだか試してみようと三代メガバンクに問い合わせても、イラン宛の送金は扱っていない、「北朝鮮と扱いが同じですから」と言われてしまった。

駐イラン日本国大使館に問い合わせても、送金の手段は手持ち以外全くないとのこと、資金が必要になったらその都度第三国に出国して、送金してもらうしかないとのことだった。

オバマ政権時代の核合意によって制裁が緩和されるかと思いきや、トランプ政権の強硬政策によりその希望もついえて、、、

2017年現在でも送金する手段はない

 

日本が北朝鮮の近くにあることでの驚異の問題や、情報密度の差もあると思うけれど、むむむ、核実験やミサイル発射を無鉄砲に強行するかの国と一緒にされては…