砂漠に行きたい!
中東といったら、砂漠のイメージで全ての都市が砂漠であるかのようかに思ってしまいますが、大体の土地はいわゆる「土漠」地帯であり、都市の外に出てみる広大な景色はゴツゴツした岩で表面が覆われたものです。
完全なる砂をイメージしていたのに、初めて見たときはアメリカのグランドキャニオンのような岩だらけにがっかりしました。
その中でも、「砂漠」のような、日本の砂浜のように、サラサラした砂に表面が覆われた土地という意味の「砂漠」に行きたいということで、イラン人に混じり、週末(木曜日と金曜日)にキャヴィーレ・メスルに行って来ました。
木曜日PM2:30 ソッフェバスターミナル
こんなクラシックなバスが活躍しています。
自分が乗ったのは大型バスで、このような小型バスではありませんでした。
集合時間は2:30と言われて、集合場所に2:20につくものの、電話したら「集合時間は3:00に変わった」とのこと。時間管理能力の無さはいつも通りですが、結局ごたごたして、発車した時間は3:30に。イラン人のことだから〜とみんな言っており、誰も遅れは気にしていない様子
外国人は私たち3人だけという状況なので、なぜかバス乗車の時から、「外国人紹介タイム」が始まりました。ものすごい歓待を受けて、謎のノリの良さの乗客に驚きつつ、400km先の砂漠に向かいました。
移動時間7時間の車内いきなり踊り出す
車内の後方に、なぜかでかいスピーカーが標準装備。後ろに座っている人たちは、うるさくて迷惑きわまりないのだろうが、夜8時ごろいきなりそれは始まりました。
爆音でイラニアンポップが流れて、走行中のバスの中で、踊り始める人たちがいたのです!
他の乗客たちも拍手してノっていて、添乗員?の人も、囃し立てる。なんだ、このパーティーバスは!公共のバスでは男女は前後で分離されているのですが、こういったツアーバスはいいのでしょうか?
バスの中はこんな具合の照明でなぜかちょっとエロい雰囲気笑
ですが、このパーティー状態が到着(夜10時)までずっと続きます。
車内で写真は綺麗に撮れなかったのですが、隣に居合わせた人とずっと話しいて、真っ暗の砂漠をバスがライトで照らし、船が海を進むように進んでいてなんだか不思議な気持ちになりました。彼は「星が近くて手にとれそうだ」なんて詩的なことを言っていて、これだけの星をみるのは初めてらしかったです。他にもいろいろ話していたのですが、彼は理系のエンジニアの仕事をしているのにもかかわらず、自然を表す表現に磨きがかかって聞こえるのは、イラン人が小さい頃から、学校で詩を勉強しているからなのでしょうか。
砂の道路をひたすら走って、アップダウンを繰り返し、まるで火星の探査機のように、ライトに照らされた赤い地面と星の間を縫って行きました。
22時到着22:30夕食
イラン人向けのツアーなので、かなり夕飯の時間は遅めです。部屋に通されて、典型的なイラン料理(肉とヨーグルトを似たものとナン)をいただきます。特段美味しいわけではないですが、イランの家庭に行ったら食べることができるような料理ということで、みんなおしゃべりしながら食べていました。
日本のツアーならここで夜遅いので解散ということになるのですが、この旅はまだ続きます。
23時星観察、キャンプファイア
まるで中学生の林間学校のようなメニューですが、夕飯の後はみんなで砂漠に繰り出し、星の説明を受けます。中でもオリオン座がよく見え、流れ星もいくつか見ることができました。星探索と並行して、係りの人が薪を集めて火を炊き、音楽に合わせて踊っていたりしました。
音楽に合わせて踊るのはイスラム的に好ましくないらしく、この国では、ダンスが規制されていたりしましたが、この旅行も少し規律が緩まったといえど、踊り出すのは主に男性でした。
キャンプファイアをして音楽を流して踊るところまではいいけれど、男性が踊り、それを女性がずっと見ているという図柄はかなり異様なものです。
夜12時過ぎ:メディテーションコニーム
「メディテーションコニー」とかずっと言っているので、何をするのかと思っていたら、真っ暗な砂漠の中で瞑想タイムが始まりました。
とうとう、林間学校感を抜け出せなくなってきたのですが、ものすごく夜遅いので、もうおネムな子供達も。かなり肌寒い中、持ってきた絨毯の上に広がって静かな時間を過ごします。
言っている内容は全く理解できませんでしたが、「日本人なら、禅とかで得意でしょ」と謎の先入観を言われながら、瞑想をしました。重装備で行ったけれど、かなり寒かった…
宴は夜の2時まで続き….
イラン人は本当によるに強い。日本ではキャンプファイアを夜中の2時までやったことは流石にありません。修学旅行でずっと起きているやつでも、2時くらいになったら、リタイアする人も出てくる時間です。元気にずっと踊りまわっている人も、花火を打ち上げる人も、いろいろな人がいてそれぞれ思い思いの時間を過ごしていました。寒い中のチャイは美味しかった。
小さい子供も含めてみんなこの時間まで起きていて、さっきの添乗員さんを先導に真っ暗の砂漠を後にした時の時間は2時を回っていました。
週末の1泊2日旅行はまだ続く
平日に働きまくって、週末に休みながら旅行に行くというスタイルではなく、旅行に行ってめちゃくちゃハッチャけるという想定外のスタイルに驚きつつ、夜中の3時ぐらいに床に就き、二日目を迎えます。
二日目の朝は7:30スタート。なんてハードなパッケージツアーだ。