アーシューラー

アーシューラーとは

アーシューラーは12イマーム派のイマームである、イマームホセインの殉死を追悼して、彼が経験した困難を思い起こすことによって、シーア派のムスリムとしての意識を持つ儀式。

このアーシューラー一週間前ぐらいから、街全体が、黒い旗と赤い文字によって飾られてて、国旗鵜が掲げられてたところも、半旗になっていたり、黒い旗に変えられてたりする。

ずっとぶっ続けでやる行事

最初の方は「お祈りの音楽と、詩の朗読の音楽?だ~」ぐらいしか思ってなかったものの、一週間もずっとその雰囲気だと流石に飽きてくるというかう~ん過剰じゃない~っておもうくらいになる。

本番の休日は、イマーム広場に行きましたが、すごい人垣と牛を生贄にしてるのでてんやわんや。集会所の中は男女に分かれていて、「ホセイン!」「ホセイン!」と叫びながら胸を叩いて、痛みを感じようとしている人がたくさんいて、ただならぬ様子だった。

別に殉死から何周年とかいうわけでもなく、毎年ある行事なのにこれだけの盛大さで行うパワーがあるというのは、1979年のイラン・イスラム革命の時にも、このアーシューラーでの信仰心の高まりが一つの鍵となったということも納得できた。とりあえずどこもかしこも、同じ音楽と、ホセインの大合唱であった。

祝日の両日は、モスクなどでチャイやご飯が振る舞われていて、訪れた人を癒していた。けれど、そのチャイブースや会場に掲げられた旗に書かれているのは、”Down with USA”,”Down with Israel”, ”Down with Al Saudi”など、敵対的な文言がズラーっと。

宗教行事(国民の休日だけど)なのに政治的な主張がつながるのってなんでだろう~と思いながら、娯楽が少ないこの国において、こういった大きな行事がガス抜きの一つになっているのではないかと思ったり。

数年前にも中国と韓国で反日感情が高まって、渡航するのに危険な時期があった。そのおかげで修学旅行の行き先が変更になったんだけれど、どうやらそれと同じような雰囲気がする。外部に敵を作って明確にして示すことで、国内の問題から目を逸らす….どこの国もやる手法だけれど。

アーシューラーの行事自体は人々が熱狂的に「ホセイン!」「ホセイン!」と叫ぶ姿が印象的で、半分狂乱状態にあるようなひともちらほら。ここにイランの神秘主義的側面を見ることができる…とかなんとでもかけそうですが。

街は祭りでバスも通っていないので、帰るのにも一苦労。会場も若い人が多い会場と比較的お年寄りが多い会場とで分かれていた。僕の語学学校の先生は「毎年のことだし、別にあんまり興味ないから、家で過ごすわ」なんて言ってたけど、確かに正解かもな~なんて思ったり。

  1. 一通り過ごしてみてから、イランに来ている留学生とこの行事について話していて、「この騒音には本当に我慢ならない」とすごい文句言ってた。宗教的行事だし、みんな休みだし、クリスマスみたいなもんじゃないの~なんて言ってみたら「絶対違う」って言われてう~ん。街が黒い旗に覆われていくのは、クリスマスが近づいて、街がクリスマスカラーになるのと同じだし、お祈りの音楽はクリスマスミュージックみたいなものじゃないのかって思うんだけどなぁ

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